
血糖値の「流れ」を見たい時に役立つのが、CGMやFGMです。

腕につけるセンサーのことですか?血糖値をずっと測っているのでしょうか。

はい。正確には血液そのものではなく、皮下の「間質液」に含まれるグルコースを測っています。時間の流れで変化を見られるのが大きな特徴です。
前回は、食後などに血糖値が大きく動く「血糖変動」についてお話ししました。
血糖値の変化を「点」ではなく「線」で見る方法として使われているのが、CGMやFGMです。
食事や運動、睡眠とグルコースの動きがつながって見えるので、自分の体の反応を振り返る手がかりになります。
CGM・FGMとは?
CGMは、Continuous Glucose Monitoring(持続グルコース測定)のことです。
FGMは、一般にセンサーを読み取ることでグルコースの変化を確認する仕組みとして使われてきた言葉です。
機器によって表示方法や測定間隔、アラート機能などは異なりますが、どちらもセンサーを装着して、日常生活の中でグルコースの変化を連続的に見るために使われます。
「血糖値」ではなく、間質液のグルコースを測っています
ここは少し大切なポイントです。
CGMやFGMは、採血して血液中のブドウ糖を直接測っているわけではありません。
皮膚の下にある間質液のグルコース濃度を測定しています。
そのため、血液中の血糖値とまったく同じタイミングで動くわけではなく、変化に少し時間差が出ることがあります。
血糖値が急に上がったり下がったりしている時ほど、この差を意識して見ることが大切です。
食事・運動・睡眠とのつながりが見えてきます
CGMやFGMの大きな特徴は、グルコースの変化を時間の流れで見られることです。
- 食事のあと、どのくらい上がったのか
- 運動したあと、どのように変化したのか
- 夜間や睡眠中にどんな動きをしていたのか
- 同じ食事でも、日によって違いがあるのか
こうした変化を振り返ることで、自分の生活とグルコースの動きの関係が少しずつ見えてきます。
「この食品を食べたから上がった」と決めるのではなく、食事・運動・睡眠・体調なども一緒に振り返ることが大切です。
指先で測る方法との違い
指先から血液を採って測る自己血糖測定(SMBG)は、その時点の血糖値を確認する方法です。
一方、CGMやFGMでは、一定の間隔でグルコースの変化が記録されるため、寝ている時間も含めて「流れ」を見ることができます。
どちらが良い・悪いということではなく、それぞれから何が分かるのかを知って使い分けることが大切なんですね。
数字だけではなく、矢印やグラフも見てみる
CGMやFGMでは、今のグルコース値だけではなく、上がっているのか、下がっているのかという「方向」も確認できます。
同じ「120」という数字でも、ゆっくり下がっている時と、急に上がっている途中では意味が違います。
数字だけを見るのではなく、矢印やグラフの形も一緒に見ていくと、体の変化がよりイメージしやすくなります。
測定値には誤差が出ることもあります
CGMやFGMはとても便利な一方で、表示された値がいつでも血液中の血糖値とぴったり一致するわけではありません。
センサーの状態や装着部位、急激なグルコース変化などによって、ずれが生じることがあります。
表示された値と体調が合わない時や、低血糖が疑われる時などは、使用している機器の説明や医療者からの指示に沿って確認してくださいね。
CGM・FGMは「診断するためだけ」のものではありません
CGMやFGMは、日常生活の中でグルコースの動きを知るために、とても多くの情報を与えてくれます。
ただし、表示されたグルコース値だけで糖尿病の診断を決めるものではありません。
診断には、医療機関で行う血糖値やHbA1cなどの検査結果を用いて判断します。
大切なのは、「どの測定方法が一番正しいか」ではなく、その測定方法から何が読み取れるのかを知ることだと思っています。
まとめ
- CGM・FGMは、グルコースの変化を時間の流れで見るための方法
- 血液ではなく、皮下の間質液に含まれるグルコースを測っている
- 食事・運動・睡眠などとの関係を振り返りやすい
- 血液中の血糖値とは時間差や測定のずれが生じることがある
- 数字だけではなく、矢印やグラフの流れを見ることも大切
- 糖尿病の診断は、医療機関での検査結果などをもとに行われる
CGMやFGMを見るようになると、「血糖値が高い・低い」だけではなく、日々の暮らしとグルコースの変化を一緒に考えられるようになります。
これまでお話ししてきた「瞬間値・平均値・変動値」を組み合わせながら、自分の体を知るための情報として活用していけるとよいですね。


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