
インスリンの働きによって、血液の中にあるブドウ糖は、肝臓や筋肉、脂肪組織へ取り込まれていきます。

取り込まれたブドウ糖は、そのあとどうなるのでしょう?

すぐにエネルギーとして使われるものもあれば、必要な時に使えるように蓄えられるものもあります。今日は、主な取り込み先を見ていきますね。
前回は、インスリンが血液中のブドウ糖を肝臓や筋肉などへ取り込むために働いている、というお話をしました。
では、取り込まれたブドウ糖は、そのあと体の中でどのように使われているのでしょうか。
主な取り込み先として、今回は肝臓・筋肉・脂肪組織の3つを見ていきます。
① 肝臓|必要な時のために蓄えておく
食後に増えたブドウ糖の一部は、肝臓に取り込まれます。
肝臓では、ブドウ糖を「グリコーゲン」という形に変えて蓄えています。
イメージとしては、エネルギーを必要な時のために貯めておく「貯金箱」のような役割ですね。
食事と食事の間や、寝ている間など、食べ物からブドウ糖が入ってこない時間にも、私たちの体はエネルギーを必要としています。
そんな時には、肝臓に蓄えていたグリコーゲンが分解され、ブドウ糖として血液中に送り出されます。
肝臓は、血糖値が下がりすぎないように支える役割もしているんですね。
② 筋肉|ブドウ糖を使う大きな場所
筋肉も、ブドウ糖の大きな取り込み先のひとつです。
筋肉に取り込まれたブドウ糖は、エネルギーとして使われたり、筋肉の中に筋グリコーゲンとして蓄えられたりします。
歩く、立つ、階段を上る、家事をする。
こうした日常の動きでも筋肉は使われています。
体を動かすと、筋肉でブドウ糖が使われるため、血糖値を考えるうえでも身体活動は大切になります。
また、継続して体を動かすことは、インスリンの効きやすさにも関係します。
筋肉は「ブドウ糖を使う場所」であり、「一時的に蓄えておく場所」でもあります。
③ 脂肪組織|余ったエネルギーを蓄える
もうひとつの取り込み先が、脂肪組織です。
食事からとったエネルギーが使い切れず余る状態が続くと、その一部は中性脂肪として蓄えられていきます。
脂肪は、いざという時に使える大切なエネルギーの貯蔵場所でもあります。
ただし、内臓脂肪が増えすぎると、インスリンが効きにくくなる「インスリン抵抗性」と関係することがあります。
つまり、脂肪そのものが悪いのではなく、量やつき方のバランスが大切なんですね。
同じ食事でも、血糖値の上がり方が違うのはなぜ?
同じものを食べても、血糖値の上がり方は一人ひとり違います。
その背景には、インスリンの分泌や効き方、筋肉量、身体活動、食事の内容や食べる時間など、いろいろな要因が関わっています。
だからこそ、「この食品は良い」「これはダメ」と食べ物だけを見るのではなく、今の体の状態や生活全体を一緒に見ていくことが大切だと思っています。
まとめ
- 肝臓では、ブドウ糖をグリコーゲンとして蓄え、必要な時に血液中へ送り出す
- 筋肉では、ブドウ糖をエネルギーとして使い、筋グリコーゲンとしても蓄える
- 余ったエネルギーは、脂肪組織に中性脂肪として蓄えられる
- 血糖値の動きには、インスリンだけでなく筋肉量や身体活動なども関係する
血糖値は、食べたものだけで決まるわけではありません。
体の中で「取り込む・使う・蓄える」という動きが重なり合って、血糖値は調節されています。
次の記事では、血糖値を見る時に知っておきたい「瞬間値・平均値・変動値」についてお話ししていきます。

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