こんにちは😊 看護師まりです。
糖尿病の食事というと、「食べすぎに気をつけること」を思い浮かべることもあるかもしれませんね。
でも、年齢を重ねる中では、必要な栄養が不足していないかにも目を向けたいところです。今回は、年齢を重ねた2型糖尿病の方を対象にした研究から、低栄養についてお話ししていきますね。
糖尿病があっても、栄養不足は起こります
2024年に発表された、2型糖尿病の方287人を調べた研究では、栄養評価の結果、約15%の方に低栄養、または低栄養のリスクがみられました。対象者の年齢の中央値は64歳でした。[1]
これは、その研究に参加した方々の結果です。糖尿病のある方すべてに、同じ割合で当てはまるという意味ではないんですね。
血糖値と栄養状態は、両方を確認したいこと
同じ研究では、一人ひとりに設定されたHbA1cの目標を達成していることと、栄養状態が悪いこととの間に、統計的な関連は認められませんでした。[1]
この結果は、「血糖値を良くすると低栄養になる」という考えを支持していません。一方で、「血糖値が良ければ、栄養も十分」と証明したものでもありません。血糖値と栄養状態を、それぞれ確認する視点が大切だと考えられます。[1,3]
栄養状態と低血糖の関係も調べられています
日本の一つの病院で、糖尿病の薬を使用している65歳以上の入院患者さん1,754人を調べた研究では、栄養に関するリスクが高い方ほど、入院中に低血糖が多くみられました。[2]
この研究では、体重や血液中のアルブミンから算出する「GNRI」という指標でリスクを評価しています。食事量だけで低栄養を診断した研究ではありません。[2]
また、観察研究なので、低栄養が低血糖の原因だったと断定したり、栄養を改善すれば必ず低血糖を防げると言ったりすることはできません。入院中の方の結果を、そのまま外来通院中の方全員に当てはめることもできないんですね。
食べる量や体重が変わったときは、相談してみてくださいね
日本糖尿病学会・日本老年医学会のガイドラインでも、食事量の減少や意図しない体重減少は、低栄養を見つける手がかりとされています。必要なエネルギー量は、年齢、身体の状態、活動量などに合わせて考えます。[3]
「以前より食べる量が減っている」「減量をしていないのに体重が落ちてきた」。そんな変化があるときは、主治医や管理栄養士に相談してみてくださいね。
糖尿病の食事療法では、血糖値の管理と、必要な栄養をとることの両方を大切にしていきます。今の身体に合った食事量を、一緒に確認していただけたらと思います。[3]
参考にした論文・ガイドライン
研究の紹介は、以下の原著論文の抄録で確認できた結果に基づいています。食事量や体重の確認については、学会ガイドラインで補足しています。
[1] Thaenpramun R, et al. Association between glycaemic control and malnutrition in older adults with type 2 diabetes mellitus: a cross-sectional study. Br J Nutr. 2024;131(9):1497–1505. 論文情報・抄録/DOI
[2] Kimura Y, Kimura N, Akazawa M. Increased nutrition-related risk as an independent predictor of the incidence of hypoglycemia in the hospitalized older individuals with type 2 diabetes: a single-center cohort study. Diabetol Int. 2021;12(4):420–429. 論文情報・抄録/DOI
[3] 日本糖尿病学会・日本老年医学会:高齢者糖尿病診療ガイドライン2023「Ⅶ.高齢者糖尿病の食事療法」

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