こんにちは😊 看護師まりです。
体にいいとわかっていても、なかなか実践できないことってありますよね。
私自身も、「こうした方がいいな」と思いながら、毎日の暮らしの中で思うようにできないことがあります。
知っていることと、実際に続けられることは、また別のお話なんですよね。
だからこそ、これからは「どうして難しいのかな?」という日々の事情にも目を向けながら、一緒に考えていけたらと思います。
今日は、毎日の食費と食事療法についてのお話です。
「バランスよく食べましょう」と言われても
糖尿病の食事療法では、主食・主菜・副菜を組み合わせた食事が基本になります。でも、栄養だけを優先して買い物できるわけではありませんよね。
例えば、こんな事情を抱えている方もおられると思います。
- 野菜の値段を見て、買うのをあきらめた。
- 魚を家族全員分買うと、予算を超えてしまう。
- 給料日前は、安くてお腹が満たされるご飯や麺類が中心になる。
- 家族の食費を優先すると、自分用のおかずまで用意できない。
- 一人暮らしで野菜を買っても使い切れず、捨ててしまう。
- 冷凍野菜を活用したいけれど、冷凍庫に入らない。
- 仕事や介護で、安い時間帯に買い物に行けない。
- 通院や薬代もかかるので、食費に回せるお金が少ない。
こうした事情は、食事療法への意欲が足りないから生まれるものではありません。

『体にいいものを食べたい』という気持ちと、『今月の食費を抑えたい』という現実。どちらも大切にしながら考えたいですね。
高価な食材をそろえる必要はありません
糖尿病の食事療法に、特別な健康食品や高価な食材は必要ありません。大切なのは、自分に合った量と栄養のバランスを考えることです。
たんぱく質をとるために毎回魚を買わなくても、卵、豆腐、納豆などを選べます。野菜も、生野菜に限らず、冷凍野菜や乾物などが選択肢になります。
ただ、これらも価格は地域や時期によって違います。「これなら安いはず」と決めつけず、その日の家計に合うものを選びたいですね。
今ある食事を、少しだけ整えるなら
新しい食材をたくさん買い足すより、家にあるものを組み合わせる方法もあります。
- うどんだけの日:家に卵や乾燥わかめがあれば、具にしてみる。
- ご飯とみそ汁の日:豆腐があれば、みそ汁に加えてみる。
- おにぎりだけのお昼:予算に余裕があるときは、卵や小さなおかずを添える。
- 野菜を余らせがちなとき:使い切れる少量パックと冷凍品の価格を比べる。
毎食必ず一品増やす必要はありません。追加すると食費が増えてしまうなら、買うものの組み合わせを変えるだけでもよいのです。
なお、食費を抑えるために食事を抜いたり、主食を大幅に減らしたりすると、インスリンや一部の血糖を下げる薬を使っている方では低血糖につながることがあります。食事量を大きく変える前に、医療者に相談してください。
工夫だけでは、どうにもならないとき
食費を切り詰めても、十分な食事を用意できないことがあります。そんなときに、さらに「工夫しましょう」と言われるのはつらいものです。
食べるものを確保すること自体が難しい場合は、医療機関の医療ソーシャルワーカーや自治体の生活相談窓口に相談することも選択肢です。医療費が家計を圧迫している場合は、利用できる制度についても相談できます。

食事療法を続けるには、食べ方の知識だけでなく、安心して食事を用意できる環境も大切です。
今日、一番伝えたいこと
食事療法は、お金をかけた食事を目指すことではありません。今の家計と暮らしの中で、どんな方法なら続けられるかを一緒に考えることが大切です。
外来で食事の相談をするとき、もし話せそうであれば、「食費のこともあって難しいんです」と伝えてみてください。そこから始められる相談もあります。
前回の記事:食事の間隔が空くと、次の食後血糖値はどうなる?
次回は「仕事が忙しくて、料理をする時間も気力もないとき」についてお話しします。

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