こんにちは😊 看護師まりです。
「ご飯は、よく噛んで食べましょう」
子どもの頃から、そんな言葉を聞いてきた方も多いのではないでしょうか。
でも、少し不思議ですよね。よく噛むと食べ物が細かくなるのだから、かえって糖が早く吸収されそうにも思えます。
今回は、よく噛んで食べることと、血糖値の関係を一緒に考えてみましょう。
噛むと、食べ物はどうなるの?
食べ物を噛むと、小さく砕かれて唾液と混ざります。ご飯やパンなどに含まれるでんぷんは、唾液に含まれる消化酵素によって分解が始まります。
ですから、「よく噛むほど、糖が吸収されにくくなる」わけではありません。食べ物が細かくなることだけを考えれば、消化しやすくなる面もあります。
それでも、よく噛むことが大切といわれるのはなぜ?
よく噛んで食べると、食事に時間がかかり、食べる速さがゆっくりになることがあります。
食べる速さや噛む回数は、満腹感や食べる量に関係することが研究されています。また、咀嚼によるホルモン分泌などの変化が、食後の血糖反応に関わる可能性も調べられています。
ただし、よく噛めば必ず食後血糖値の上昇を抑えられる、とまでは言い切れません。研究によって条件や結果は異なり、食事の内容や食べる量も関係するからです。

「細かくなるなら、吸収が早くなりそう」という疑問は、とても自然なことです。噛むことの影響は、食べ物の細かさだけでは説明できないんですね。
「一口30回」は必ず守るべき?
よく噛むことを意識する目安として「一口30回」という言葉を耳にすることがあります。
でも、すべての食べ物を必ず30回噛まなければ、血糖値に効果がないという意味ではありません。
食べ物の硬さや大きさ、歯や口の状態によって、食べやすい噛み方は違います。回数だけを数えるより、急いで飲み込まず、無理なく味わって食べることを大切にしたいですね。
今日からできる、食べ方の小さな工夫
- 一口ごとに、食べ物の味や食感を楽しむ
- 急いでいるときほど、ときどき箸を置いてみる
- 食べやすい大きさにして、落ち着いて食べる
- 噛むことだけでなく、主食・主菜・副菜の組み合わせも考える
噛む力や飲み込む力が低下している場合は、無理に硬い食品を選ぶ必要はありません。安全に食べられる形や大きさを優先してください。
食べる速さと血糖値を、同じ意味にしないことも大切
早食いは、食べ過ぎにつながりやすいことなどから、健康との関係が注目されています。
一方で、ゆっくり食べたときの食後血糖値が、いつでも必ず低くなるわけではありません。よく噛むことは、血糖値だけでなく、食事を楽しみながら自分の食べるペースを整える工夫として考えるとよさそうです。

毎日の食事だからこそ、頑張りすぎなくても大丈夫です。まずは一口を、いつもより少し丁寧に味わってみませんか。
まとめ
よく噛むと食べ物は細かくなり、消化が進みやすくなる面があります。その一方で、食べる速さや満腹感、ホルモンの働きなどにも関係します。
そのため、「よく噛む=糖の吸収が遅くなる」と単純に考えることはできません。血糖値への影響には個人差がありますが、落ち着いて食事を楽しむ習慣は大切にしたいですね。
前回の記事:間食と血糖値の関係|おやつを楽しむための選び方と食べ方
次回は「玄米・雑穀と血糖値の関係」についてお話しします。
参考資料
- 厚生労働省 e-ヘルスネット(咀嚼・早食いと健康に関する情報)
- 日本糖尿病学会『糖尿病診療ガイドライン2024』

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