
筋肉は、血液の中にあるブドウ糖を取り込んで使う、大きな場所のひとつです。

筋肉と血糖値って、そんなに関係があるんですね。

はい。筋肉はブドウ糖をエネルギーとして使うだけでなく、グリコーゲンとして蓄えることもできます。体を動かすことが血糖値に関係する理由のひとつです。
これまでの記事では、食事から吸収されたブドウ糖が、門脈を通ってまず肝臓へ運ばれることをお話ししました。
そしてもうひとつ、血糖値を考えるうえで大切なのが「筋肉」です。
今回は、筋肉がブドウ糖をどのように使っているのか、そして運動が血糖値に関係する理由を見ていきます。
筋肉は、ブドウ糖を使う大きな場所
血液の中にあるブドウ糖は、インスリンの働きなどによって筋肉へ取り込まれます。
取り込まれたブドウ糖は、歩いたり、立ったり、階段を上ったりといった動きのエネルギーとして使われます。
私たちは、運動をしている時だけではなく、普段の生活の中でもたくさん筋肉を使っています。
だからこそ、筋肉は血糖値と深く関係しているんですね。
使わなかったブドウ糖は、筋肉にも蓄えられます
筋肉に取り込まれたブドウ糖は、すぐにすべて使われるわけではありません。
一部は「筋グリコーゲン」という形で筋肉の中に蓄えられます。
これは、必要な時に使えるようにエネルギーを貯めておく仕組みです。
筋肉は「ブドウ糖を使う場所」であり、「一時的に蓄えておく場所」でもあります。
体を動かすと、なぜ血糖値が下がりやすくなるの?
筋肉を動かすと、その活動にエネルギーが必要になります。
そのため、筋肉ではブドウ糖が使われやすくなります。
また、運動を続けることで、インスリンが働きやすくなることも知られています。
「血糖値のために体を動かしましょう」と言われる背景には、こうした体の仕組みがあります。
特別な運動だけが「運動」ではありません
運動というと、ウォーキングや筋トレなどを思い浮かべるかもしれません。
もちろん、こうした運動も大切です。
でも、買い物で歩く、階段を使う、掃除をする、立って作業をするなど、日常生活の中で体を動かすことも積み重なっていきます。
「運動しなきゃ」と考えると負担になる時は、まずは今より少し動く時間を増やしてみる、という始め方でもよいと思います。
筋肉量が多ければ、それだけで安心というわけではありません
筋肉はブドウ糖を取り込む大切な場所なので、筋肉量を保つことは血糖管理を考えるうえでも意味があります。
ただし、筋肉が多ければ糖尿病にならない、ということではありません。
血糖値には、インスリンの分泌や効き方、食事、体質、加齢、睡眠、ストレスなど、さまざまな要因が関係しています。
ひとつの要素だけで決めつけず、体全体を見ていくことが大切ですね。
筋肉は、年齢とともに減りやすくなります
筋肉は、使わない状態が続くと少しずつ減りやすくなります。
特に年齢を重ねると、意識して体を動かさないと筋肉量が落ちやすくなることがあります。
だからこそ、血糖値のためだけではなく、これからも自分の足で歩いたり、日常生活を続けたりするためにも、筋肉を保つことは大切だと思っています。
まとめ
- 筋肉は、ブドウ糖を取り込んで使う大きな場所のひとつ
- 取り込まれたブドウ糖は、筋グリコーゲンとして蓄えられる
- 体を動かすと、筋肉でブドウ糖が使われやすくなる
- 継続した運動は、インスリンの効きやすさにも関係する
- 筋肉量だけで血糖値が決まるわけではない
次の記事では、血糖値と深く関係するもうひとつの組織、「脂肪」とインスリン抵抗性についてお話ししていきます。

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