こんにちは
看護師まりです。
今日は「境界型と言われたら」というテーマでお話しします。
健診や診察で「血糖値が少し高めですね」「境界型です」と言われると、
「もう糖尿病ということ?」
「食事を全部変えないといけないのかな?」
と、不安や疑問を感じることもありますよね。
まずは、境界型がどのような状態なのか、一緒に見ていきましょう。
境界型って、どんな状態?
「境界型糖尿病」と呼ばれることもありますが、正確には、血糖の状態を表す「境界型」という区分です。
空腹時の血糖値や、75g経口ブドウ糖負荷試験という検査の結果などをもとに、「正常型」「境界型」「糖尿病型」に分けられます。
正常型にも糖尿病型にも当てはまらない状態が、境界型です。
空腹時の血糖値が高めの場合もあれば、空腹時はそれほど高くなくても、ブドウ糖を飲んだ後の血糖値が下がりにくい場合もあります。
健診で測定するHbA1cだけで、境界型と決まるわけではありません。検査結果によっては、追加の検査が必要になることもありますので、主治医に確認してみましょう。

「境界型」と言われた時は、どの検査で、どのような結果だったのかを確認してみてくださいね。今の体の状態を知ることが、これからの取り組みを考える手がかりになります。
今のうちに、体のことを知っておく意味
境界型の方は、正常型の方と比べて、将来2型糖尿病になる可能性が高くなります。
一方で、食事や身体活動などを見直すことで、糖尿病の発症リスクを下げたり、発症を遅らせたりすることが期待できます。正常型に戻る方もいますが、変化の仕方は一人ひとり異なります。
今の結果を、これからの体をいたわるきっかけにできたらよいですね。
原因は、生活習慣だけではありません
血糖値が上がりやすくなる背景には、食事や活動量だけでなく、遺伝的な体質や加齢など、さまざまな要因が関わっています。
インスリンが出にくい体質や、インスリンが効きにくい状態なども関係します。
「自分の生活が悪かったから」と、ひとりで自分を責めなくて大丈夫です。
今の暮らしや体の状態を振り返りながら、変えられそうなことを一緒に探していきましょう。
毎日の中で、始められそうなことから
食事は、量とバランスを振り返ってみる
主食だけで済ませる日が多ければ、魚や肉、卵、大豆製品などのおかずと、野菜のおかずを組み合わせてみましょう。
甘い飲み物をよく飲む場合は、水や無糖のお茶に替える機会を増やすのもおすすめです。
このような小さな工夫も、取り組みのひとつになります。
必要な食事量は、体格や活動量によって異なります。体重を減らす必要があるかどうかも含めて、主治医や管理栄養士に相談しながら考えていきましょう。
体を動かす時間を、少しずつ増やす
近くへの買い物は歩いてみる。
座る時間が長い日は、時々立って動く。
まずは、今の生活に取り入れやすいことから始めてみてください。
食事の見直しや身体活動を増やすことは、2型糖尿病の予防につながることが示されています。体調や膝・腰の状態に合わせて、無理のない方法を選びましょう。
休息や睡眠にも目を向ける
忙しくて十分に休めていない時は、食事や運動だけでなく、休める時間をどう作るかも大切です。
毎日の暮らしの中で負担になっていることがあれば、受診時に相談してみてくださいね。
ひとつだけ変えてみる、という始め方も
たとえば、
「仕事が忙しくて、食事も運動も全部変えるのは難しい」
という場合を考えてみましょう。
そんな時は、まず普段の飲み物を振り返ってみます。
甘い飲み物を毎日飲んでいるなら、そのうちの1回を無糖のお茶に替えてみる。
そこから始める方法もあります。
できそうなことは、生活によって違います。続けてみて難しかったら、別の方法を考えても大丈夫です。

「これなら続けられそう」と思えることを、今の暮らしに合わせて探していきましょう。
その後の検査も、相談しておきましょう
境界型は、自覚症状だけでは変化に気づきにくいことがあります。
生活を見直しながら、検査で経過を確認していくことも大切です。
「次の検査は、いつ頃受けるとよいですか?」
受診時にそう聞いておくと、今後の予定を立てやすくなります。
検査の種類や間隔は、検査結果や体の状態に合わせて主治医に相談してくださいね。
わたしから、ひとこと
境界型と言われた時、
「まだ大丈夫」と思う気持ちも、
「この先どうなるんだろう」と不安になる気持ちもあると思います。
まずは今の状態を知り、これからできることを考えてみる。
そんなきっかけにしていただけたら嬉しいです。
一人で頑張り続ける必要はありません。
体のことと、日々の暮らしのこと。その両方を大切にしながら、続けられる方法を一緒に考えていきたいと思っています。
最後まで読んでくださって、ありがとうございました。
「どこに相談したらよいかわからない」
そんな時には、気軽にお声がけくださいね。
お話を伺いながら、少しでもお力になれたら嬉しいです。
荒木 まり
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参考文献
日本糖尿病学会 編・著『糖尿病診療ガイドライン2024』
第1章「糖尿病診断の指針」
第21章「2型糖尿病の発症予防」


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