「糖尿病」という言葉を知らない人はいないと言っても良いくらい、糖尿病は珍しくない疾患だと思います。
それでは、糖尿病について正しく説明できる方はどれほどいるでしょうか。
血糖値が高い人ですよね。・・でも詳しくはよく知らないなぁ。
そもそも血糖値って、何なんだろう?
そうですね。まずは、血糖値って何?糖尿病って何?という疑問から解決していきましょう!
糖尿病ってどんな病気?
今日から、糖尿病について基本的な知識をお話していきたいと思います。
糖尿病とは、下記のように定義されています。
糖尿病は、インスリンというホルモンの不足や作用低下が原因で、血糖値の上昇を抑える働き(耐糖能)が低下してしまうため、高血糖が慢性的に続く病気
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/metabolic/ym-048.html
私たちは日々、食事をすることでエネルギー補給をしています。
食事をする度に誰でも血糖値は上昇します。
血糖値は通常ある一定の基準値の範囲内で変動していますが、
糖尿病の方はその基準値の範囲を超えて血糖値が上がってしまいます。
更に細かく言うと、血糖値が基準値を超えて高い状態のまま持続してしまう人が「糖尿病」ということになります。
糖尿病でない方も、基準値の範囲から逸脱して高くなってしまうことがありますがそれは一時的であって、
糖尿病でない方であれば基本的には常に基準値を超えないように調整されているのです。
血糖値って何?
血糖とは、簡単に言うと血液の中を流れている糖のことです。
字のままですが、その糖の量を数値化したものが血糖値です。
私たちが食事をすると、栄養素の一部は糖となって腸から吸収されます。
そして、インスリンによって細胞に取り込まれた糖は、私たちのからだが活動するためのエネルギー源となって使われています。
糖は人が生きていく為にとても大切であり、食事をした時もしていない時も、常に血液中を流れています。
糖は血液の流れに乗って、身体のあらゆる臓器や組織へめぐっており体内になくなってしまうと生命に関わる緊急事態なので、何時間も食事をしない就寝中などにも糖は必ず血液中に存在しています。
その為、血糖値の数値は0になることはありません。
空腹時であっても、血糖値は大凡70〜100mg/dl前後に保たれているのです。
糖尿病の方の血糖値が下がらない原因
糖尿病の方は血糖値が慢性的に高い状態が続いていると最初にお伝えしましたが、糖尿病の方の血糖値はなぜ高い状態のまま下がらないのでしょうか。
糖尿病ではない人は、食事から摂取した栄養素(糖)を細胞内に取り込むことで、糖をエネルギーに変えてヒトが活動することに使われたり臓器や組織の生命活動の為に使われ、糖を消費します。
その時に使われるのが「インスリン」というホルモンです。
インスリンはそのような多くの働きに必要なホルモンでもあり、それは血糖値を下げるホルモン、血糖値をある一定の範囲内に収まるように働いてくれているホルモンであると言い換えることができます。
この「インスリン」が効果を発揮することが出来れば、血糖値は基準値内で調整することができますが、
糖尿病の方はこのインスリンがうまく作用できておらず血糖値の調整をすることが難しくなっており、血糖値が下がらず慢性的に高血糖状態となってしまうということです。
- 「インスリン」が分泌していない又は分泌していても少ない(インスリン分泌低下)
- 「インスリン」は分泌されているが効きにくい(インスリン抵抗性)
血糖値が基準値を超えて持続的に高い状態が続いている糖尿病の方の原因は、この2つのどちらかに当てはまることがほとんどです。(一部例外あり)
糖尿病とインスリンの関係
糖尿病の原因に密に関係しているインスリンは、糖尿病と切っても切れない関係にあります。
その理由は、インスリンは私たちの身体の中(膵臓)で作られる血糖値を下げる唯一のホルモンだからです。
先ほど説明したように、血糖値が下がらない理由について2つのケースがあると書きました。
その2つについて詳しく書きたいと思います。
(インスリン分泌低下)膵臓の機能の低下により、十分なインスリンを作れなくなってしまう状態。細胞のドアを開けるための鍵(インスリン)が不足しているので、糖が中に入れず、血液中にあふれてしまいます。
(インスリン抵抗性)インスリンは十分な量が作られているけれども、効果を発揮できない状態。運動不足や食べ過ぎが原因で肥満になると、インスリンが働きにくくなります。鍵であるインスリンがたくさんあっても、細胞のドアのたてつけが悪く、開けることができません。この場合も、血液中に糖があふれてしまいます。
糖尿病とは | 糖尿病情報センター (ncgm.go.jp)
血糖値をコントロールする為には、このインスリンが上手く使えるようにすることがポイントになります。その為の治療については改めて書きたいと思います。
本日は、血糖値とインスリンの関係についてご説明しました。
お読みいただきありがとうございます。
まとめ
- 糖尿病とは血糖値が基準値を超えて持続的に高くなる疾患である
- 血糖は血液内に存在する糖のことでありエネルギーとして使われる重要な働きをしている
- 糖はインスリンというホルモンによって細胞内に取り込まれる
- インスリンが血糖値を下げる唯一のホルモンである
- 糖尿病はインスリンがうまく使うことができない疾患である
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